インターネットで登山の様子を共有した有名人


登山家がこだわったこと

山に登る様子をインターネットで生中継する手法で有名人になった登山家がいます。しかしこの登山家は、2018年5月に世界最高峰エベレストの登山中に遭難死しました。この登山家が目標にしていたのは「単独無酸素」での7大陸最高峰制覇です。6大陸を制覇して、最後に残ったのがエベレストでした。エベレスト以外の山はすべて7000メートル以下で、酸素ボンベを使う必要がありません。ある程度の距離を保つとはいえ撮影隊が近くにいるため「単独無酸素」を大きく掲げることに批判的な意見があったのも事実です。

敢えて難関ルートを選択

この登山家はエベレストを登る際、岩壁がそそり立つ最難関の「南西壁ルート」から頂点を目指しました。最も一般的な「南東稜ルート」には固定ロープが張り巡らされていて、そのルートで酸素ボンベを使えば、エベレストはかつてのような難峰ではありません。ただ、誰の支援も受けない「単独」の趣旨には合わないため、この難関ルートを選んだのです。2012年秋、この登山家はやはり難関ルートの西稜からエベレストに挑戦しました。しかし、強風と低温の中で無理を重ねた結果、凍傷で両手の指計9本を切断したのです。他の登山家たちからは、「彼の登山は山頂を踏むことではなく、厳しい環境に身を置き、それを伝えることが目的になっている」という意見もありました。それでも、この登山家のインターネット中継が、たくさんの人の心に響いたことは、紛れもない事実だといえます。

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